日本で見つけた日本発のエコ

日本で見つけた日本発のエコ

ニューヨーク在住でサステイナブルなライフスタイルを目指す私が、一時帰国でしばらく滞在している東京で、少し前までは見なかったエコなコンセプトやサービスを街中で見かけた。

例えばロフトやプラザでは、マイボトル、マイバッグ、持ち歩き用のカトラリーや紙製・ステンレス製のストロー、または環境に優しいパッケージのアイテムなど、海外でも主流なエコ・アイテムが販売されているのを目にした。「サステナビリティ」というキーワードとともにコーナーが作られている場合もあり、それを求めている消費者がいるのも感じた。

しかし実際に売られているものは海外のブランドの方が多く、例えばアメリカ発の商品の日本での価格はニューヨークに住む私から見ると割高に感じたのも正直なところ。国内のブランドで国内のサプライチェーンを活用した日本発のアイテムが今後増えることに期待したい

一方で、「日本に今までになかった!」「新しい!」と感じる日本発のエコも発見したのは、嬉しかった。私が街中を歩いている中でふと見つけたものを中心にいくつか挙げてみる。東京でも新しい動きが始まっているのを確信したよ。

羽毛布団やダウンの回収ボックス

ショッピングの合間に見つけたこの大きなボックス。

遠くからでも目が付く、「捨てないで!モッタイナイ!」の文字。近づいてみると、ダウン(羽毛)製品を回収するボックスだった。

これは Green Down Project が始めた、羽毛布団やダウンのアパレル製品を回収し、それを新しい製品として生まれ変わらせるプロジェクトの一環だそう。

ホームページによると、限られた資源である羽毛を有効的に再利用することは、ゴミを減らすだけでなく羽毛製品を燃やすことで発生する大量の二酸化炭素を防ぐこともできるらしい。

日本は特に羽毛布団が広く普及している上に、手頃でバリエーション豊かなダウン製品を作り出したユニクロ発祥の国でもある。身の周りに使っていない羽毛布団やダウンアイテムがある人は多いはずなので、これはたくさんの人が積極的に参加できるアップサイクル・プログラムだ。かさばるものが多いとはいえ、羽毛は軽いので持ち込みもしやすい。

Green Down Project – 全国のダウン回収場所
http://www.gdp.or.jp/collect/

更には様々な大手アパレルブランドが、Green Down Project とパートナーシップを結んでいるみたい。

Green Down Project – パートナーズ
http://www.gdp.or.jp/partners/

羽毛布団やダウン製品の寄付、そして再利用されたダウンアパレルの購入と、どちらの面からもエコなムーブメントに参加しやすいシステムだよね。

サステナビリティにフォーカスした
ヴィーガンレストランマップ

東京に100%ヴィーガンだったりヴィーガンオプションのあるレストランはまだまだ少なく、事前にリサーチしておかないと落ち着かないのが現状。見つけたとしても、健康や美容・ダイエットの面にフォーカスし「野菜をもっと食べよう」とかマクロビダイエットの一環としてヴィーガニズムを推進しているお店が多いと感じる。

その中で、秋葉原で出向いた精進料理を出すカジュアルなカフェ こまきしょくどうで、“Sustainable Eatery Map”サステイナブル・イータリー・マップ)を見つけた。

“We are what we eat. We are waht we do.” として書かれているコンセプトは、まさしく地球環境にフォーカスしているヴィーガンが気にかけているポイントの核心に触れている

東京の山手線沿線を中心に東京近郊の8つのお店が取り上げられており、その中のオーガニック野菜を取り扱う埼玉のチャビペルトのコメントがフィーチャーされていた。

鮮度が高い状態で野菜を提供する上で、日本はプラスチックラップを使い過ぎていることに触れている。安心できる状態で美味しいオーガニック野菜を届けることと、それが大量のゴミを作り出し環境への負荷になっていることとのジレンマと向き合いつつ、日本ではまだ浸透していないプラスチックフリーな量り売りの野菜の売り方を提案している

ヴィーガンは動物由来の食品を摂らない、という理解は広まりつつあるけれど、それは畜産が地球環境に与える大きな負荷を減らしたい意志から来ている「地球のため」「エコのため」という認識は日本ではまだまだ普及していない印象があるので、こういった主張を目にしたのはヴィーガンとして小さな喜びだった。

ファストフードのヴィーガンメニュー

私の住むアメリカでは、まだまだマイノリティであるとはいえヴィーガンは増加の一途を辿っており、それに伴い誰にとっても身近であるファストフードやチェーンレストランでもヴィーガンオプションは増えている。

アメリカのチェーンレストランのヴィーガン化、詳しくはこちらで

一方、日本ではまだその動きは始まっていないと思っていたけれど、ツイッターなどであるファストフードチェーンがヴィーガンメニューを扱っていると知り、今回行ってみた。

それはカレー専門のチェーン店であるカレーハウスCoCo壱番屋だ。通称ココイチで知られているよね。実は私はココイチに行ったことがなかったので、ヴィーガンメニューでのココイチデビューとなった。その日に行こうとしていたヴィーガンカレー屋さんが貸切で、でも気持ちはカレーになっていた時だったので、試してみることに。

https://www.ichibanya.co.jp/menu/detail.html?id=449

ココイチはベジタリアンカレーとして動物性不使用のカレールーを作っている。豊富なトッピングの中には野菜も多いので、100%ヴィーガンのカレーを作ることが可能だ。

動物性不使用のベジタリアンカレーにほうれん草とナスのトッピング

映えとはあまりに遠い写真だけれど、懐かしい味がして美味しかった。コクがあって、まさしく日本の王道カレーライス。ご飯の量も選べるので食べ残しを防ぐこともできる。

カレーハウスCoCo壱番屋 – ベジタリアンカレー取扱店
https://tenpo.ichibanya.co.jp/list/?c=4096

ファストフードやレストランチェーンは決して最もサステイナブルなビジネスとは言えない。しかしファストフードやチェーン店にヴィーガンメニューがあるのは、特に時間がない時や地方などでヴィーガンな食事をすることが難しい時にとても助かる。ヴィーガンの人にとって、手軽に食事ができる場所にも動物性不使用のオプションがあることには意義がある。

定番スナック菓子の紙パッケージ

たまたま出向いたスーパーマーケットで、小さい頃から馴染みがあったスナック菓子のパッケージが変わっていたことに気づいた。

カルビーのポテトチップスとかっばえびせんが、紙パッケージになっていたのだ!裏には印刷にはバイオマスインキが使われていることが書かれていた。

気になって調べてみたら、これはカルビーが初めてパッケージの原料に紙を使った「クラフト包材」を採用し生物由来の原料を使ったインクで印刷したパッケージングだそう。11月11日にかっぱえびせんは約100万袋、ポテトチップスは約135万袋の数量限定で販売を開始し、今後の環境に配慮された商品への需要を見越し、本格導入を検討するそうだ。

<参考記事> Theかっぱえびせん/Theポテトチップス 匠のうすしお味 (カルビー)
<参考記事> カルビー 環境配慮包装のえびせんとポテチ(日本経済新聞)

少し前に日本のキットカットのファミリーパックも外パッケージは紙になったというニュースを目にしたばかりだったので、この新しい動きは活発になってきているのが感じられる。キットカットは段階的に、全商品の外包装と個包装を環境に配慮された素材に変更していくらしい。

<参考記事> 「キットカット」の外袋を紙パッケージに変更(ネスレ日本)
<参考記事> 「キットカット」外袋を紙に変更、プラスチックごみの課題解決目指す/ネスレ日本(食品産業新聞)

コンビニやスーパーマーケットで買える、カルビーやネスレなどのいわゆる国民的お菓子のエコパッケージへの切り替え。それ自体が新しい前向きな取り組みであると同時に、消費者がエコを身近に感じ関心を払い、意識を高めるきっかけにもなるという点においても、大きな一歩だと思う。


アメリカにいても日本にいても、どうあがいても追いつけないように感じる環境破壊の規模やスピードには圧倒されてしまう。でもこうやって、新しいエコな取り組みが自分の祖国である日本で始まっているのを知りとても前向きな気持ちになれた。

延期になったとはいえ、日本では来年夏にはプラスチック袋の有料化が始まるなど、市民にとってサステナビリティはどんどん身近に、そして避けられないものになっていく。息苦しく感じることなく、自分たちの取り組みがどうして大事なのかの理解を深めながら少しでもよりよい選択がしやすい社会になるのがいいよね。

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