アメリカの英語によく出てくる外国語の言葉まとめ

日本語には、外国語が元になりカタカナで表記される言葉やフレーズ、いわゆる外来語がたくさんある。英語や、その他ヨーロッパやアジアの言語が起源になっているものも多い。

実は同じように、英語にも他の言語が元になり、そのままだったり意味が少し変わりながらも日常的に使用されている言葉や言い回しは存在する。アメリカで英語で会話していると頻繁に登場するし、ドラマや映画で耳にすることもある。

これらの中には日本語でも同様に使われているものもあるけれど、ついついカタカナの外来語として括っていると、「あれ、これって英語でも通じるのかな?」と考えてしまうことも。

そこで今回は、英語によく出てくる外国語もしくは外国語由来の言葉や言い回しをまとめてみる。アートや料理、ファッションの世界などで多用される特定の用語はここでは含まず、アメリカでの一般的な生活の中で出てくるものを中心にしてみたよ。

<注意書>

  • 英語で使われる内に意味が変化していった例も多くあります。また言葉は生き物とも言われるように、使い方を含め進化・多様化している場合もあります。
  • 複数の意味を持つ中で現代のアメリカで最もよく使われる意味がある場合は、それだけを太字にしています。
  • ラテン語が起源となるものが多く登場しますが、ラテン語は英語の元となったものなので、他の言語からの例とは性質が異なる場合もあります。
  • ニューヨークは元々ユダヤ系移民が多いので、Yiddish(イディッシュ)が起源のものは特にニューヨーカーの間ではよく使われます。Yiddish はここではユダヤ語と記載しています。
  • カタカナ表記の発音はアメリカ英語をベースにしています。とはいえ元は更に違う外国語だし、カタカナで音は完全に表現できないので、あくまで参考までに。
  • Merriam-Webster 辞書で意味を確認しながらまとめました。https://www.merriam-webster.com/
ad hoc

元の言語: ラテン語
発音: アド ハック
意味: 【形容詞】その場しのぎの
よく出てくる度: ★★★

特別予定していなかったり、予期せぬことへのとりあえずの対処法としての何かに使われる言葉。”impromptu” と似ている。

alma mater

元の言語: ラテン語
発音: アルマ マター
意味: 【名詞】母校
よく出てくる度: ★★☆

母校の中でも特に出身の大学や大学院などを指すことが多い。ニューヨークのコロンビア大学には知恵を司る女神の像があり、 “Alma Mater” と呼ばれている。

alter ego

元の言語: ラテン語
発音: オルター イゴ
意味: 【名詞】分身; 化身
よく出てくる度: ★★☆

映画「ファイト・クラブ」のタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)は僕(エドワート・ノートン)の alter ego 的な存在。セーラームーンは月野うさぎの、スパイダーマンはピーター・パーカーのそれぞれ alter ego と言える。

avant garde

元の言語: フランス語
発音: アヴァンガード
意味: 【形容詞】革新的な; 実験的な
よく出てくる度: ★★★

日本語の「アバンギャルド」と同じ。

bona fide

元の言語: ラテン語
発音: ボナファイド
意味: 【形容詞】正真正銘の; 真実の
よく出てくる度: ★☆☆

“real”, “authentic”, “genuine” などとあわせて覚えておくと、ボキャブラリーの幅が広がる。

bupkis

元の言語: ユダヤ語
発音: バプキス
意味: 【名詞】何も(ない)
よく出てくる度: ★☆☆

”nothing” と同じ意味。英語では nothing を否定の意味を含めた目的語にすることが多く、bupkis はその構文で使える。

【例文】
“Mike said he was busy, but he did bupkis all day.”
「マイクは忙しいと言っていたけれど、一日中何もしていなかったよ。」

c’est la vie

元の言語: フランス語
発音: セラヴィ
意味: 【フレーズ】人生ってこんなもんだよね
よく出てくる度: ★★☆

英語の “That’s life.” , “Such is life.” や “It happens.” と同じ。何かがうまくいかなかった時などに使うフレーズ。

chutzpah

元の言語: ユダヤ語
発音: フッツパ
意味: 【名詞】図太さ; (厚かましいほどの)自信
よく出てくる度: ★★☆

あまり前向きな意味ではない。

<例文>
“I can’t believe you have the chutzpah to nominate yourself after having been late to every meeting.”
「毎回ミーティングに遅れていたのに、立候補するとはすごい根性だねぇ。」

cliché

元の言語: フランス語
発音: クリシェー
意味: 【名詞】使い古された意見や言い回し; 決まり文句
よく出てくる度: ★★★

内容の良し悪しに関わらず、ありきたりでおもしろみがない時に使う。

<例文>
A: “Ugh, I failed the math exam again.”
B: “Don’t you worry. Tomorrow is another day.”
A: “Huh, it’s such a cliché.”
A: 「あー、また数学の試験ダメだったよ。」
B: 「大丈夫大丈夫、明日は明日の風が吹くよ。」
A: 「そんな決まり文句な慰め言われてもね・・・。」

connoisseur

元の言語: フランス語
発音: コノソー
意味: 【名詞】目利きや知識がある人; 専門家
よく出てくる度: ★★★

この人に聞けば間違いない!という存在。

déjà vu

元の言語: フランス語
発音: デジャヴー
意味: 【名詞】初めてのことなはずなのに、以前も経験したことがあるように感じる錯覚; 既視感 
よく出てくる度: ★★☆

日本語の「デジャビュ」と同じ。

dogma

元の言語: ギリシャ語
発音: ドグマ
意味: 【名詞】宗教・宗派上の教義; 非常に重要なコンセプト
よく出てくる度: ★☆☆

本来の宗教的な意味から派生した使われ方をすることが多い。

<例文>
“It is my company’s dogma to always put the customer first.”
「私の会社では顧客優先が最も重要なセオリーだ。」

dolce vita

元の言語: イタリア語
発音: ドルチェ ヴィータ
意味: 【名詞】不自由のない贅沢な暮らし
よく出てくる度: ★☆☆

文字通りだと「甘い生活」。皮肉的に使われる場合もある。

doppelgänger

元の言語: ドイツ語
発音: ドッポゲンガー
意味: 【名詞】生物学的につながってはいないのに見た目がそっくりの人物
よく出てくる度: ★★☆

日本語の「ドッペルゲンガー」と同じ。

e.g.

元の言語: ラテン語
発音: イー ジー
意味: 【副詞】例えば
よく出てくる度: ★★★

ラテン語の “exempli gratia” の省略形。論文やエッセイで例を列挙する前に使用される。”i.e.“(すなわち; 言い換えると)と混同しやすいので注意。

en route

元の言語: フランス語
発音: アン ルート
意味: 【形容詞】向かっている途中で
よく出てくる度: ★★★

英語では “on the way”。

<例文>
A: “Hey, where are you?”
B: “Sorry, I’m en route!”
A: 「ちょっと、どこいるの?」
B: 「ごめん、今向かってるところだよ!」

entrepreneur

元の言語: フランス語
発音: アントレプレナー
意味: 【名詞】(主にベンチャー企業の)起業家
よく出てくる度: ★★★

日本語の「アントレプレナー」と同じ。

et cetera (etc.)

元の言語: ラテン語
発音: エトセテラ
意味: 【副詞】〜など
よく出てくる度: ★★★

文章の時は、”a, b, c, etc.” と例をカンマでつなげた最後に省略形の “etc.” を使う。会話の時も同様の構造だが、 “et cetera” とそのまま発音する。挙げる例は一つだけのこともある。日本語で「などなど」と言うように、”et cetera et cetera” と他にもたくさんあるさまを強調することも。

faux pas

元の言語: フランス語
発音: フォー パ
意味: 【名詞】誤った振る舞い; 社交の場での失敗
よく出てくる度: ★★☆

人前での失言や不作法などのこと。

guru

元の言語: サンスクリット語
発音: グールー
意味: 【名詞】多くの支持者がいるほど一つの道に精通している人
よく出てくる度: ★★☆

本来はヒンズー教や仏教における崇高な教師のことを意味するが、現代の英語ではそこから派生した意味で使われることが多い。

<例文>
A: “Where do you get makeup inspirations from?”
B: “Definitely those beauty gurus on YouTube.”
A: 「メイクアップのインスピレーションってどこから受けるの?」
B: 「断然、ユーチューブのビューティチャンネルのトップの人たちだよ。」

i.e.

元の言語: ラテン語
発音: アイ イー
意味: 【副詞】すなわち; 言い換えると
よく出てくる度: ★★★

ラテン語の “id est” の省略形。論文やエッセイで何かを言い換える際に使用される。”e.g.“(例えば)と混同しやすいので注意。

impromptu

元の言語: ラテン語
発音: インプロンプトゥ
意味: 【形容詞】即興の
使える度: ★★☆

リハーサルや予行なしでぶっつけ本番、という感覚。”ad hoc” と似ている。

je ne sais quoi

元の言語: フランス語
発音: ジェ ネ セ クヮ
意味: 【名詞】言葉では表現できない魅力
よく出てくる度: ★★☆

文字通りだと「私にはそれが何かわかりません」という意味。

<例文>
“The restaurant’s menu is very limited, but the atmosphere has a certain je ne sais quoi.”
「あのレストラン、メニューは少ないんだけど雰囲気になんとも言えない魅力があるんだよね。」

karma

元の言語: サンスクリット語
発音: カーマ
意味: 【名詞】宿命; 因果応報
よく出てくる度: ★★★

英語のことわざ “what goes around comes around” と同じ感覚。どちらかといえば「自業自得」のような、悪いことをするとそれは結局自分によくないこととして返ってくることを表すことが多い。

klutz

元の言語: ユダヤ語
発音: クラッツ
意味: 【名詞】不器用な人
よく出てくる度: ★★☆

俗語なので使用する際は注意が必要。

kosher

元の言語: ユダヤ語
発音: コシャー
意味: 【形容詞】正当な; 合法の
よく出てくる度: ★★★

本来はユダヤ教の教えに沿い規律通りの調理法で作られた料理や食品のことを指す言葉。そこから派生した意味で、食べ物に限らず様々な事柄において使われる。

<例文>
“I got a second-hand Prada purse from this sketchy website, but it turned out to be truly kosher! Yay!”
「ちょっと怪しいサイトから中古でプラダのバッグ買ったんだけど、本物だったよ。ヤッタ!」

kudos (to you)

元の言語: ギリシャ語
発音: クードース
意味: 【フレーズ】おめでとう; よくやったね
よく出てくる度: ★★★

“kudo” 自体は誰かの功績への称賛を意味する言葉。”Kudos!” や “Kudos to you!” などのフレーズとして使われる。

A: “I’m accepted to Harvard!”
B: “Wow, kudos to you!! I’m so happy for you.”
A: 「ハーバード大学に受かったよ!」
B: 「わぁ、おめでとう!本当によかったね。」

malarkey

元の言語: アイルランド語(諸説あり)
発音: マラーキー
意味: 【名詞】馬鹿げた話; ナンセンス
よく出てくる度: ★☆☆

アイルランド系アメリカ人が使い始めた俗語ではないかと言われているけれど、厳密な起源は不明。

mazel tov

元の言語: ユダヤ語
発音: マズル トフ
意味: 【フレーズ】おめでとう; うまくいきますように
よく出てくる度: ★★☆

英語の “Congratulations!” や “Good luck!” と同じ意味で使われる。

modus operandi

元の言語: ラテン語
発音: モーダス オペランディ
意味: 【名詞】(犯罪の)手口
よく出てくる度: ★★☆

“M.O.” と省略されることが多い。

oy

元の言語: ユダヤ語
発音: オイ
意味: 【フレーズ】(落胆や怒りを表す)あらら・・・
よく出てくる度: ★☆☆

英語の “Oh no.” に近い感覚。

per capita

元の言語: ラテン語
発音: パー キャピタ
意味: 【副詞】一人当たり
よく出てくる度: ★★★

データや統計などでよく使用される。

per se

元の言語: ラテン語
発音: パー セ
意味: 【副詞】それ自体は
よく出てくる度: ★★★

これは会話で本当によく出てくる!否定の形で「xx 自体はそうではない」と使うのが本来の正しい使い方。

<例文>
“I’m not saying the play, per se, was a disaster. I just wish it’d have been as good as the rehearsal. “
「別に演劇自体が悪かったわけじゃないんだよ。ただ、リハーサルほどじゃなかったんだよね。」

quid pro quo

元の言語: ラテン語
発音: クィド プロ クォ
意味: 【名詞】交換条件; 対価
よく出てくる度: ★★☆

文字通りだと「これのためのそれ」という意味。取引をする時に使われる。

repertoire

元の言語: フランス語
発音: ラパトゥワー
意味: 【名詞】お決まりの技
よく出てくる度: ★★★

必ずしもそれに長けているという意味ではなく、その人が知られているよくやることを指す。”schtick“と似ている。

RSVP

元の言語: フランス語
発音: アール エス ヴィー ピー
意味: 【フレーズ】(招待状に)返信してください
よく出てくる度: ★★★

フランス語の “répondez s’il vous plaît” の省略形。パーティなどの招待状や招待メールでよく見られる。参加するかどうかを返信することを表す動詞としても使われることも多い。

<例文>
A: “Did you RSVP to Emily’s wedding invitation?”
B: “Oops. Thanks for the reminder!”
A: 「エミリーの結婚式の招待状に返信した?」
B:「おっと。思い出させてくれてありがとう!」

schlep

元の言語: ユダヤ語
発音: シュレップ
意味: 【動詞/名詞】運ぶ; (重いものを)引きずる; 遠くまで行く/長距離の移動
よく出てくる度: ★★☆

本来は「運ぶ」を意味するみたいだけど、「どこかまで(はるばる)行く」という意味で使われることが多い。

<例文>
“I had to schlep all the way from Brooklyn to New Jersey for a meeting.”
「ミーティングのために、ブルックリンからニュージャージまで行かなきゃいけなかったんだよ。」

schmear

元の言語: ユダヤ語
発音: シュミィア
意味: 【名詞/動詞】(ベーグルやパンなどに塗る)クリームチーズやスプレッド/(クリームチーズやスプレッドを)たっぷり塗る
よく出てくる度: ★☆☆

ニューヨーカーの朝食の定番であるベーグルは元々ユダヤ系移民が持ち込んだもの。なのでそれに欠かせないものもユダヤ語で。

schmuck

元の言語: ユダヤ語
発音: シュマック
意味: 【名詞】ばか
よく出てくる度: ★★☆

俗語なので使用する際は注意が必要。

schmutz

元の言語: ユダヤ語
発音: シュムッツ
意味: 【名詞】ゴミ; 汚いもの
よく出てくる度: ★☆☆

こちらも俗語。

schtick

元の言語: ユダヤ語
発音: シュティック
意味: 【名詞】お決まりの技
よく出てくる度: ★☆☆

repertoire” と似ている。

schvitz

元の言語: ユダヤ語
発音: シュヴィッツ
意味: 【名詞/動詞】サウナ; 蒸し風呂/汗をかく
よく出てくる度: ★☆☆

寝転がって長時間かけて汗をたっぷりかく、ヨーロッパの伝統的な蒸し風呂のこと。そこから、汗だくになることも指す。

status quo

元の言語: ラテン語
発音: スタタス クォ
意味: 【名詞】現状; 通常の状態
よく出てくる度: ★★★

会話でもビジネスでも、よく登場する。

<例文>
“Last week was very busy, but I’m hoping that we can go back to the status quo this week.”
「先週はすごく忙しかったけれど、今週は通常通りになるといいですね。」

via

元の言語: ラテン語
発音: ヴィア
意味: 【前置詞】〜を経由して; 〜を使って
よく出てくる度: ★★★

経由地を表すこともあれば、手段を表すこともある。

<例文>
A: “Can I have all the information digitally?”
B: “Sure thing. Then I will send you the data via email.”
A: 「この情報、デジタルで頂けますか?」
B: 「もちろんです。ではデータをEメールで送りますね。」

vis-à-vis

元の言語: フランス語
発音: ヴィ ザ ヴィ
意味: 【前置詞】〜に関して
よく出てくる度: ★★☆

英語の “with regard to” と同じ意味。

<例文>
“I read your report, and I don’t have any problem vis-à-vis the data.”
「レポートを読みましたが、データに関して特に問題はありません。」

vice versa

元の言語: ラテン語
発音: ヴァイス ヴァーサ
意味: 【前置詞】(and vice versa で)逆も然り; (or vice versa で)反対に
よく出てくる度: ★★★

使い方によって、「Aと同様にBも」にもなるし、「AかもしくはB」ともなる。

<例文>
Mike likes to hang out with Emily, and vice versa.
マイクはエミリーと出かけるのが好きだし、逆も然り。(エミリーもマイクと出かけるのが好き。)

Mike doesn’t want to hang out with Emily, or vice versa.”
マイクがエミリーと出かけたくないかもしれないし、その反対かもしれない。(出かけたくないのはエミリーの方かもしれない。)

voila

元の言語: フランス語
発音: ヴォアラ
意味: 【フレーズ】じゃじゃーん
よく出てくる度: ★★★

英語では “Ta-da!” や “There you are!”。

wanderlust

元の言語: ドイツ語
発音: ワンダーラスト
意味: 【名詞】旅に出たい欲求
よく出てくる度: ★☆☆

歌詞や商品名などに使われることが多いような。ちょっとかっこいい言葉のイメージなのかもしれない。

zeitgeist

元の言語: ドイツ語
発音: ツァイトガイスト
意味: 【名詞】特定の時代に大多数が持っている感覚
よく出てくる度: ★☆☆

“mainstream” と近いけれど、コンセプチュアルなぼんやりした言葉として使われるので、例文を参考に。

<例文>
“The zeitgeist of the 1960’s hippie movement was about love and peace.”
「1960年代のヒッピーの時代に多くの人が共有していたフィーリングは、ラブアンドピースだった。」


思いつく限りでこんな感じ。一般的な英語教育だけを受けてきた人には、聞き慣れないものもあったと思う。私も、ニューヨークで生活したり仕事をしている内に自然に覚えて、そして気付いたら自身でも使うようになっていた言葉やフレーズがある。

日本語に外来語があるように、英語にも他の言語からもらったものがある。そしてそれは時代や状況にあわせて変化し、より使いやすいものになっていく。ここに挙げたものも、他の英語圏どころかアメリカの他の地域では全く使わない、もしくは意味が違うこともあるかもしれない。

言葉って難しいけれど、同時に、そこにおもしろさがあると感じる。

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