古いものでエコに楽しむ2020年春のトレンド VOL. 2 – ひねりのあるアイテム

私のインスタグラムをフォローしてくれている方はご存知かもしれないけれど、#oootd (old outfit of the day) というハッシュタグの元、私は古いものを楽しむファッションを心がけている。

#oootd について、詳しくはこの投稿のキャプションから

#oootd はいたってシンプル、ヴィンテージや古着、お下がりやトレードしたもの、長年愛用しているものなど古いものを活用するのがコンセプト

そこで THE LITTLE WHIM では、#oootd の目線から最新 2020年春のトレンドを見ていきたい。Harper’s Bazar や Vogue UK のランウェイに関する記事を参考に、今持っているものや古着を使って #oootd できそう & 日常に取り入れやすそうな10のトレンドをピックアップし、2回に分けてお届け。

参考記事: 12 Standout Trends That Ruled the Spring 2020 Runways (Harper’s Bazar)
参考記事:
The 12 Biggest Spring/Summer 2020 Trends (Vogue UK)

ファッショントレンドは巡り巡るもの。xx スタイルや xx 年代風というのは過去に生まれたものだし、真新しいことってほとんどない。新しく作られたものを買わなくても、トレンドの楽しみ方は自分のワードローブやこの世のどこかにすでに存在しているんだよねということを伝えたいです。

第2回目は、ひねりのあるアイテムの2020年最新の楽しみ方にフォーカス。

第1回、定番アイテム編はこちら

1. 袖は丸く大きく
左: Khaite | 中: Louis Vuitton | 右: Stella McCartney

パフスリーブやバルーンスリーブはもはや定番だよね。その中でも特に誇張されたほど丸さやストラクチャがあり、大きくて主張のある袖は今シーズンのランウェイで目立った。こういった袖は長いファッションヒストリーの中で何度も人気があった時期を繰り返しており、ヴィンテージや古着でたくさん見つかる。肩パッドが入っているほど大きなものも、結構簡単に DIY して自分の体に合わせることができるよ。むしろ新品にはない逸品が見つかる可能性が!

Khaite(左)のランウェイにはほぼまん丸に近い大きな袖を使ったアイテムがいくつか登場。写真のようにチュールのスカートを合わせたり、もしくはデニムとスタイリングしたルックもあり、とにかくこの袖を主役になんでもあり!な遊びが楽しそう。ここまで大きい袖となると、コスチューム系やウェディングドレスなどのヴィンテージを探せば結構ある気がする。

ニコラス・ゲスキエールがベルエポック(19世紀終わりから20世紀初頭)にインスパイアされたコレクションを発表した Louis Vuitton(中)。象徴的だったのはパフスリーブのオンパレード。シャツもジャケットも、肩の上でぷくっと形を作るものがたくさん登場した。一見1970年代風のバイブも感じさせるこの感じ、すでに持っていたり古着屋さんで目がいく人も多いんじゃないかな?

ラグジュアリーファッション界のサステナビリティを牽引する存在の Stella McCartney(右)は、今シーズンから Kering を離れ LVMH の一部としてコレクションを発表。伝統的なサヴィルロウのテーラリング技術を用いた実用的なコレクションの75%はそれぞれ環境に(本気で)配慮された素材を使用し、今までで最もサステイナブルな作品を作り上げた。彼女は流れるようなフローを感じさせるボリューム袖を展開。これは全体を通して隠れたインスピレーションである「丸い地球」を意識しているとか。スカロップのカットやまるでケープのようなスタイルは、こだわり強めのヴィンテージのお店で見つかるかも。

2. クロシェニットドレスはノスタルジックに
左: Kate Spade New York | 中: Marine Serre | 右: Malene Birger

クロシェは今回すごく多かった。特にその素朴さを最大に楽しめる、全身で着ちゃう感じがたくさん提案されていたよ。手作りや手編みが好きな方なら自分にぴったりのものを作れちゃうよね。もちろん、古着やヴィンテージもクロシェの宝庫。

Kate Spade New York(左)のショーは晴れた青空のもとで行われ、自然で優しい雰囲気を感じさせるアイテムがたくさんあった。人気双子インフルエンサーの Reese Blutstein @double3xposure と Molly Blutstein @accidentalinfluencer がランウェイを歩いたことでも話題に。彼女たちの、懐かしさ満載のクロシェドレスを思いっきりダサカワに着ているところが愛らしい。

新進気鋭ながらすでに大人気ブランドの Marine Serre(中)は、昨年のG7サミット後にカーボン・ニュートラルを発表した Kering 所属150ブランドの内の一つ。普段は黒を多用しないこのデザイナーはあえて今シーズン全身黒のルックをいくつか織り込んだ。気候危機への警鐘として、喪に伏すメッセージを送ったそう。クロシェに関しては真っ白で – 凝った編みが見られるポンチョのようなドレスは、まるでアメリカの田舎の家にあるテーブルクロスのよう。ん、てことはもしかしたらフリマやスリフトストアで見つかるテーブルクロスをちょっと細工して着ることもできちゃうかも!?

最近注目のブランドが増えているコペンハーゲンファッションウィークからは、By Malene Birger(右)。背が高いストロー素材のベースボールキャップとシンプルなパターン編みのクロシェドレスの色を合わせた組み合わせは、好きな色でクロシェを楽しむのを提案してくれる。中古を自分で染めて活用しちゃうのもあり!と気づかせてくれる。クロシェなら強い染料はいらないし、染め初心者でもムラが気にならなそうで、難易度が低そうだよね。

3. 思い切って植物性素材の真っ白のドレスを
左: Molly Goddard | 中: Miu Miu | 右: Alexander McQueen

勇気がいる白は、思い切ることの楽しさがある色でもある。特に植物性の自然素材の軽さと質感を楽しむドレスは、シンプルであってもデザイン性の高いものであっても、それにしかない目を引きつける魅力がある。自分にぴったりでしっくりくるタイプ、探してみたくなるなぁ。

ロンドンベースの Molly Goddard(左)はロマンチックなスタイルに強みがある。甘めのスタイルが好きな人にはヒントがたくさん。写真のドレスはふんわりと丸いシルエットが Molly らしいけれど、実はよく見るとかなりシンプル。ワンサイズ大き目くらいのベーシックな白のコットンドレスを、ウエストにポイントをつけて着たら再現できそう。

Miu Miu(中)にはとてもシンプルながらカットが美しいミディドレスが。素材はリネンかな?リネンは植物性素材の中でも非常にサステイナブル。栽培において、例えばコットンに比べて水の利用が少なく地質に与える影響も少ない。耐久性もあるのでヴィンテージでも多く見つかるし、そして何よりリネンにしかない上品なドライな質感は、春から夏にかけて大活躍だよ。

先ほどの大きな袖のトレンドとのミックスが見られるドレスは、Alexander McQueen(右)から。今回のショーでは、デザイナー サラ・バートンは多くの素材を過去のコレクションからアップサイクルし、そして彼女自身と亡きアレキサンダー・マックイーン氏のアーカイブからプリントを再利用することで、時間の軸を超えた美にあらためて脚光を浴びせた。そして写真のドレスをはじめコレクションに使用されたリネンは全て、女性によって運営されている北アイルランドのリネン農家(以前は家畜を育てていたという)から調達し、地域ビジネスをサポートした。ロンドンオーケストラの生演奏によるショーの演出、ファッションウィーク中にセントラルマーチンズの学生を巻き込んでローカルに行ったクリエイティブなプロジェクトなど、地域・コミュニティの大切さも伝えていた。個人的に、ラグジュアリーファッションブランドとしてのメッセージ性が今シーズン最も強かったコレクションだと思う。このスタイルにインスピレーションを受けて #oootd する際、ぜひその背景にある思いも意識したいところ。

4. 全身ポルカドットでレトロポップ
左: Tory Burch | 中: Marc Jacobs | 右: Michale Kors Collection

プリントのトレンド、まずはポルカドット。レトロでポップな気分も楽しめるこの定番プリントの今シーズンのポイントは、無地のものと合わせず全身で着ちゃうところ。ドレスとセットアップ、どちらも楽しそう。ピックアップしたルックは3つともニューヨークのブランドからだったのは、偶然なのかな。興味深い。

Tory Burch(左)のコレクションはダイアナ妃にインスピレーションを受けているという。フェミニンながら芯の強さを感じさせるミニドレスは、実社会におけるフェミニズムが大きく台頭したパワフルさがある80年代ヴィンテージで見つかりそう。

毎回エンターテイメント性の高いショーを展開する Marc Jacobs(中)は今シーズンもパーティ感が満載。モデルの持つ個性に焦点を当てることに早くからドアを開いていたブランドでもある。写真のポルカドットドレスは、小さい頃着ていたような記憶を思い起こさせる?白い襟とリボン、そして編み模様入りのタイツで、まさに子供の頃のちょっとおめかしなスタイルを再現したくなる。

Michale Kors Collectin(右)はアメリカンデザイナーとして、多様性を持つアメリカを一つにするメッセージを発信。星条旗のカラーである赤・青・白を多用していた。随所に見られたポルカドットも、アメリカが最も団結していたと彼が感じる40年代にインスパイアされているとか。当時のスピリットを継承しつつ、スタイルは現代風のテイストを加えている写真のセットアップはとても印象的。

5. 60年代の壁紙みたいなプリントはどう?
左: Christopher Kane | 中: Prada | 右: Fendi

もう一つのプリントのトレンドは、ラブアンドピースな60年代風。昔の壁紙みたいなフラワーパターンやジオメトリックパターンがランウェイに多く登場した。これはまさしく古着やヴィンテージの真骨頂!おばあちゃんっぽい柄を、好きなカラースキームで探すのは楽しそう。

ボールドなプリントは、意外にも Christopher Kane(左)から。地球とのつながりを意識し自らが撮影した植物の写真からおこしたというプリントは、まさにレトロ感満載。自然とのつながりを意識するからには、サステナビリティは?最近 Kering から離れ独立系となった Christopher Kane は、自分たちでビジネスの決断をしやすくすることで、大きな母体が進めるサステナビリティとは異なる自分たちのできる環境への配慮を進めていくそう。グループ系と独立系、どちらの動きも今後注目していきたいところ。

Prada(中)はブランドのアイコニックなルックでもある70年代風のダブルのパンツスーツをジオメトリックなプリントで。ヴィンテージを探すのもいいし、過去のプラダのコレクションからもこの感じは見つかりそう。ミウッチャ・プラダは、服そのものよりもそれを着る人のパーソナリティを重視して服作りをしている。自分にとって特別なピースを見つけることで、それを長く愛し、”doing less” なコンセプトにつながることを信じて。ラグジュアリーファッションがビジネスモデルを改革する以外にできるサステナビリティはそこにある、というのを彼女のメッセージを通してあらためて感じる。

お日様のくれるパワーをテーマにしている Fendi(右)からは、とびきり元気でどこかサイケデリックなプリントが。太陽の光が注ぐ陽気なバケーションを思い起こさせる。おまけに写真のルックはどうやらキルティング – 壁紙というよりベッドカバーのよう。とことんリラックスした感じは、古着だけではなく、ミシンが使える人はヴィンテージ寝具から取り入れることもできるかも。


エコに楽しむ2020年春のトレンドを、定番アイテム編とひねりのあるアイテム編、2回に分けてお届けしました!

最後に!この記事を読んで春のファッションが楽しみ なっても、それを再現するのにファストファッションのお店に行かれてしまっては私の本望とは大きくズレてしまいます。まだまだ春までは時間もあるので、ぜひ自分のワードローブを見直したり、周りから借りたり、古着屋さんや地域のフリーマーケットなどを探してみてね。

ファストファッションについて私が思うこと、お時間がある時にでも。

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