興味深い記事を見つけた。The Cutのウェブサイトに掲載されていた、New York Magazineからの抜粋です。
https://www.thecut.com/2014/02/normcore-fashion-trend.html]
今ニューヨークでは、ヒップスター達が、(ファッションに気を配らないような)旅行客と変わらないスタイルをしているとのこと。Patagoniaのフリース、Uniqloのチノパン、New Balanceのスニーカー、お土産屋さんで売っているようなNYCとかかれたキャップなど。そういったスタイルが、今”Normcore”と呼ばれ始めている。Steve JobsやJerry Seinfeldのシンプルで素朴で退屈な感じ。またはそれをスタイル化している例の代表として、ネット上ではオバマ大統領がPresident Normcoreなんてアイコンになっているそう。
これは決してファッションの退廃を意味するのではない。日々移り変わる流行や新しいスタイルをすることだけが主張ではなく、他の誰もがするような”conspicuously unpretentious” (明らかに見栄を張っていない)格好をしながらも”recognizable”(認識されるよう)になる考えだそうだ。AcneやIsabel Marant といった最新のブランドを着ることだけがファッションではない、という、anti-fashionのフォーセット、だけどそれがファッション。着ている服がその人の主張をするのではない、その考えこそがセクシーだと。
記事を読みながら感じたのが、その考えは、”Normcore”という言葉が生まれる前から、ニューヨークを飛び出し、更に独自の進化をして、すでに多くの場所で広まり始めていたと思う。
例えばCelineのBirkenstockか はたまた健康サンダルのようなスタイル
先日のChanel Fall/Winter 2014のスーパーマーケットがテーマのコレクション
これらはかなりハイエンドなスタイルですが、ストリートにも。
Nikeのソックスにハイヒール
Topshopのウェブサイトにはmom jeansという、お母さんが履いているようなハイウェストでたっぷりしたジーンズのセレクションが。
他にも、New Balanceやバックパックの流行もその一端のように見える。
最終的に”Normcore”は大衆のマーケットに落とし込まれ、「何を着るか」ではなく、「どう着るか」という考えに全て帰着します。
ニューヨークはファッションの両端が見える街。究極のハイエンド スタイルと、究極のストリート感覚。それぞれの醍醐味と、その融合も生み出す、多くの側面を持った新しい感覚の核がとうとう”Normcore”と名付けられたことにより、たくさんハッシュタグされ、ヴィジュアルが繋がり、よりアドバンストなスタイルへと進化する可能性を予感させる。
(一方で、私が高校生くらい、ファッション雑誌を読み漁っていた頃から、日本には「ダサかわ」という感覚があったことも思い出しました。ほんとの根源はそこにあったかも。。?)