COOKIEHEADがファスト ファッションをやめた理由 : 序章

私は、ファスト ファッションを買わない。

かつては東京でもニューヨークでも、Zara、H&M や Topshop などに行っていたし買っていた。限られた予算でも欲しいものが見つかり、買い物が楽しめる場所だった。

しかし今は完全にファスト ファッションを絶っているし、それを誇りに思っている。

私、COOKIEHEADがファスト ファッションをやめた理由を、数回に分けてシリーズとして書いていこうと思う。今回はそのイントロダクション。なぜこれを書こうと思ったのか

シリーズ 「COOKIEHEADがファスト ファッションをやめた理由」

<注釈>
この連載は2017年に書かれたものであり、情報は古くなっている部分があります。また、ファストファッションに焦点を当てていますが、ファッションビジネス全体を多角的・多面的に見た際、他にも多くの問題があること、そしてそれがファストファッションをかえって助長してしまっていることも理解しています。

そもそもファスト ファッションとは?

朝日新聞Globe より (2009年 発行)

最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態をさす。
「早くて安い」ファストフードになぞらえて、数年前からそう言われるようになった。

この短い定義の中に、シリーズを通して触れていきたい、ファスト ファッションの鍵を握るたくさんの言葉がある。「流行」、「低価格」、「短いサイクル」、「世界的に大量生産・販売」、etc.

無知は罪?

私は決して、「ファスト ファッションをやめましょう」と直接的に伝えたいわけではない。私はParsons でファッション マーケティングを専攻した後ファッション業界で働いているが、ファッション ビジネスの専門家ではないし、誰かの考えを変えようと思うことはない。ただ、多くを知らずにファスト ファッションを買っている人に今一度、ファスト ファッションについて考えてみて欲しい – 私がファスト ファッションをやめるのに至った、様々な方面から得た情報、そしてそこから自分なりに考えた経緯を語ることがきっかけになるかもしれない、と思い書いている。私も以前は、知識も認識もなくファスト ファッションを着ていたので、なおさら。

そう、街中に溢れているファスト ファッションの裏には、実は、知っておくべきことがたくさんある。それらを知っているか、知らないか、この違いは大きい。私がこの記事を発信することで達成したいことは以下の3つ。

  1. ファスト ファッションが抱える闇を知って欲しい
  2. 知った上で、「自分の好きなファッション」をもっと愛して欲しい
ファスト ファッションは儲かる

ファスト ファッションの躍進は著しい。今私はニューヨークで、デザイナー ブランドのホールセールの仕事をしているが、ファスト ファッションとは同じ業界にあれど遠い世界だ。マーケットが完全に異なる。自分の仕事を通して伝統的なファッション業界はどのように機能しているのかを経験している一方で、ファスト ファッションという革新的なビジネスの並外れたスピード、新しいマインドセットには驚くばかり。そのビジネス規模も驚異的である。

このランキング… Rich List: Top 10 Billionaires in Fashion 2017

2017年、ファッション業界の資産ランキング 1位は Zara の創始者だ。更にトップ10の内3人をファスト ファッションが占めている。(Zara、H&M と ユニクロ)その他は LVMH や Kering(元グッチ グループ)など、ラグジュアリー ファッションが名を連ねる中で。

ファスト ファッションは儲かるのだそして、多くの消費者にとって身近な存在であるという点も加わり、非常に影響力が大きなビジネスである。それがまずはこの序章にて強調しておきたい大きな前提。では、そのマネー メイキングなビジネスの裏には何があるのか。テーマで分けて、話していこうと思う。

シリーズを通して、もし内容に誤りがあった場合やご意見・ご感想は、是非 info(at)thelittlewhim(dot)com まで。

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