私にとってインテリアのコーディネートを考える上で主役の一つなのが植物。理想はジャングルみたいにすることだけれど現実とのバランスを考えて(笑)、約30個強の植物をリビングルームの窓際を中心に楽しんでいる。
ちょうど1年ほど前に書いたこの記事からだいぶアップデートした私のインドアグリーン事情。残念ながらダメにしてしまったものもあるし、今も元気なものも。
実際の経験とインターネットやプラント屋さんから得た情報をしっかり把握し、いくら欲しくても自分のリビングルームの環境に合わないものには手を出さず、大切に育てられるものを選べるようになった。特に最近は、限られた窓際スペースを有効に活用できるハンギングプランツに夢中!
今回は、我が家の環境の基本情報や注意点とともに、吊したり高いところにおくとかわいいハンギングプランツのお気に入りを紹介していくよ。
日差し
リビングルームに窓は一箇所のみで、南西向き。午前から昼過ぎにかけての強い日差しは入らないけれど、2時以降くらいから天気のいい日はかなりしっかりと日光が差し込む。日が長くなった今の時期は6時過ぎまでその状態が続く。
窓には開閉可能なブラインドがかかっている。
温度
住居環境として一般的な状態で、20度を平均としそこから季節に応じて±7度程度の差がある。
湿度
住居環境として一般的な状態で、40-60%を保っている。除湿機もしくは加湿器は持っていない。
日差し・温度・湿度の条件を踏まえた上でのポイントは:
- 強い日差しや直射日光を好むものは難しいが、日当たりが必要なものも育てられる
- 窓際のスペースを最大限にするため、高い棚やハンギングのフックを活用する
- 高温多湿の環境を好むものは難しい
都会のアパートメント暮らしで、庭やベランダがない場合、似た環境の方も多いと思う!だから、私が育てられているものは育てやすい人が多いんじゃないかな。もちろん私は決して専門家ではないのでご自身でのリサーチもぜひして頂きたいけれど、少しでも参考やアイデアの元になるといいな。特にハンギングはすごく合理的だし何よりかわいいので試して欲しい!
私が今最も気に入っているのが、ホヤ (hoya)。アジアの熱帯地域を起源とするツル状の植物で、多肉のようなぷくっとした葉を持ち、その表面はツルツルしていることから英語では wax plant とも呼ばれる。日光をたっぷり浴びると特徴的な花をつけ、その花によって種類は選別され300以上の種があると言われている。
私が持っているのはホヤ・カルノーサ(hoya carnosa)。
これはもっとも基本のタイプで、鮮やかなグリーンでツヤツヤのアーモンド型の葉が特徴的。長く伸びたツルがかわいいよね。
上の写真のように白が混ざったまだら模様(variegation)があるものは ホヤ・カルノーサ・バリエガータ(hoya carnosa variegata)と呼ばれる。
この写真のものは更にツルと一部の葉にピンクも入っている、ホヤ・カルノーサ・バリエガータ のトライカラー(tricolor) タイプ。
ホヤ・カルノーサを育てる上でのポイント
- できる限り日光をしっかり浴びさせてあげることが大事。ただ、長時間強い直射日光に当たると葉焼けをするので注意。
- ほぼ多肉やサボテンに近い種で乾燥にとても強いので、水やりは完全に土が乾き切ってから。やり過ぎくらいならやらなさ過ぎる方がいいくらい、過湿は禁物。水切りもしっかりと。
- 同様の理由から、用土も通気性・排水性がいいものにする。私は一般的な室内植物用とサボテン・多肉用のピートモスが入ったものを1対1で混ぜて使用。
非常に育てやすいので人気が高い、ポトス(pothos)やフィロデンドロン(philodendron)。サトイモ科に属しこちらもツル状に成長していくものが多い。南米の熱帯地域が原産。大きさ、葉の形状や色、模様によって無数に種類がある。少し似ているものにアイビーがあるけれど、アイビーの多くは屋外が望ましく育て方が全く違うので混同しないように注意!
私のかわいこちゃん、ポトスの一種であるスキンダプサス・ピクタス(scindapsus pictus)。
しっかり厚みがある葉の表面は少しヴェルヴェットのような肌触り。シルバーのまだら模様があることから、silver pothos(シルバー・ポトス)という通称も。
こちらはフィロデンドロンの一種でフィロデンドロン・ブラジル(philodendron brasil)。鮮やかで明るい緑の葉に、更に明るい黄緑色の模様が入っている。実はこれ、近所でたまたま捨てられているところを通りかかって、一目見て「持って帰っていい?」ととっさに聞いて頂いてきたもの。少し元気がなかったけれどペストはいなかったので、しっかり水やり・水切りをしてオーガニック肥料を与え、日が当たるところに置いておいたらすっかり元気に。嬉しい限り。
他にもフィロデンドロンはいくつか持っていて、バリエーションが豊かなので楽しい。
ポトス/フィロデンドロンを育てる上でのポイント
- 日差しを好むけれど、実は耐陰性も高いので日当たりが弱い場所でも育てることが可能。下の写真は窓からかなり離れたところにあるフィロデンドロン・オキシカルジウム(philodendron oxycardium)。ハート型の葉を保ちつつ、しっかり伸びてる!ただしまだら模様があるタイプは日当たりが悪いと消えてしまい、一色(濃い方)になる。
- 水やりは土が乾き切ったのを確認してから、たっぷりと。そしてしっかり水切りをして。
- 土は一般的な室内植物用で充分だけれど、私はサボテン・多肉用を少し混ぜて水はけを保っている。
最後は、まさに吊るしてこそ魅力が出るバナナネックレス(string of bananas)。ラテン語名は セネキオ・ラディカンス(senecio radicans)。日本語では三日月ネックレスとも呼ばれるらしく、とにかくその名の通りバナナ型のようなクレッセント型のような葉をつける。多肉の一種なので、ぷくぷくっとした手触り。原産はアフリカ。
我が家のバナナネックレス、だいぶだらーんと伸びてかわいい。まるでのれんの様に下をくぐるよ。
バナナネックレスを育てる上でのポイント
- 日当たりのいい場所に置くと成長が早くぐんぐん長くなる。
- 多肉の一種であるため、過湿が大嫌い。水は土が完全に乾き切ってから与える様に。
- 通気性・排水性のいいサボテン・多肉用の土を使用し水はけをしっかり管理する。
今回紹介したハンギングプランツとしてオススメの3つ – 吊したり高いところに置くとなおさらかわいい上に、窓際のスペースを垂直に有効活用できるので一石二鳥。ホヤ、ポトス、フィロデンドロンはツル状なので、ワイヤーや添え木をして這わせることも可能だよ。
最後にもう一つ、ポイントを。今回紹介したものに限らず室内植物を育てる上で私の絶対条件は、水はけのための穴の空いたプランターを使うこと。水をやり過ぎてしまっても、ある程度はこの穴から余分な水は排出できる。逆に穴がないと、必要以上の水が長期間溜まって土の中で悪くなり、根に負荷を与えて最悪の場合は根腐りにつながることも。
同様の理由から、プランターは空気も水もよく通すテラコッタが最も望ましく、次にクレイ(セラミック)がいいよ。