初めてのポートランド、「らしさ」を感じるスポット3選

 

8月の終わり、夏の小旅行として夫婦でポートランドに行ってきた。

ポートランドはアメリカ大陸北東部のニューヨークからは真反対側にあたる北西部に位置するオレゴン州の都市。

山に囲まれ自然に溢れつつ、独自のカルチャーを持つことで知られている。それは “Keep Portland Weird” 「ポートランドをずっと変なままに」というスローガンがあるほど。

 

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courtesy of Thrillist

 

「変」って一体なんだろうと思っていた。私が住むニューヨークのブルックリンは、実はポートランドの類似例に出されることがある。世界の中心とも言えるニューヨークだが、「新しい」「大きい」ことのほとんどはマンハッタンで日々起こっている。一方イーストリバーひとつ挟んだだけなのに違う雰囲気が漂うブルックリンでは「古い」「小さい」を重んじ、世界の中心の一部でありつつもどこか懐古主義のように思われがち。

 

 

ポートランドも、シリコンバレーやハリウッドがあるカリフォルニア州と、アマゾンなどの新しいビジネスで知られるシアトルがあるワシントン州の間にある。その狭間で「変」であり続けることを掲げているコンセプトは、要は時代の流れは周りに託し、自分たちは自然なペースで生き、ありのままでいることを望んでいるのだろう。逆走では決してない。周りのスピードが速すぎるのでそう見えるだけで、「らしさ」を維持していたりゆっくり進んでいるってことなんじゃないかな。

実際に初めて訪れてみて、ポートランドのそんなゆるーい自己主張を感じ取ることができた。「変であり続ける」ことは、きっと「らしくあり続ける」ことなんだ。

 

ということで今回は私たちが過ごした4日間から切り取った、ポートランドの縮図。初めてのポートランドで私が見つけた、同じく初めての人もポートランドらしさを感じられるであろう場所を3つ厳選してみたよ。

 

POWELL’S CITY OF BOOKS

 

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ポートランドを象徴するお店の一つとしてご存知な方も多いかもしれない Powell’s Books は1971年創業、ポートランドに5店舗構える独立系の書店。その中でも中心的存在である Powell’s City of Books は独立系の新品・中古書籍を扱う書店として世界最大だとか。

 

https://www.powells.com/

 

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とにかくひたすら大きい。ニューヨークにある同じく独立系大型書店、Strand Bookstore も大好きだけれど、いつも人で溢れかえっていて忙しない。Powell’s はもっと広々としていてゆったりとした時間が過ごせる。そして中古本のセレクションも Powell’s の方が幅広いと感じる。印刷書籍を買うならば新品より中古で購入したい私や夫には、まさに宝物探しのようだった。そして取り扱い書籍の幅が本当に広いので、宝物は結構簡単に見つかる!

私はサステナビリティ関連の書籍を、夫はトマス・ピンチョンを数冊、古い出版も含めて購入したよ。

大げさではなく、本が好きな人なら何時間でも過ごせる場所だと思う。ニューヨークほど観光客がいないのかな、地元の本好きが集まる場所のような印象の方が強かった。今は書籍の購入はネットが多く利用され、そしてデジタル版が普及している。そんな中、真に「本との出会い」を求めて訪れ、時間を忘れて本棚から本棚へと移動しながらその空間を楽しむことができる。本屋さんってこういう場所だった、ということを思い出させてくれて、そしてこれが自分の生活の中にあったらどれだけいいだろうと思った。

 

HAWTHORNE

 

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ポートランド市内の中心を走る Willamette River を渡った東側にある Hawthorne Boulevard 沿いに広がる一帯、Hawthorne。住宅街の中の目抜き通りなんだけど、一つ一つに個性が溢れる大小さまざまなお店がひたすら続く。

歩いていて目を引いたのがオールドスクールな看板の数々。

 

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一期一会への淡い期待を抱きながら立ち寄りたくなる、ヴィンテージストアにいくつも出くわす。

 

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夫が大好きなレコードストアもたくさんあった。

 

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なんて言えばいいのかな、なんかすごく自由で落ち着く空気が漂っていて、どこまでも歩き続けたくなる。目に留まる色んなものが懐かしいような真新しいような、知っているような初めてなような、そんな不思議な感覚に陥る。

 

 

私たちが行ったお店をいくつかリストアップしておくね。でもとにかく Horthorne Boulvard 界隈の12th St から 50th St あたり、何も考えず是非歩いてみて欲しい。

 

ヴィンテージストア

 

レコードストア

 

FOREST PARK

 

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最後は、Forest Park

 

https://www.forestparkconservancy.org/forest-park/

 

ポートランド市街地は周りを山や森に囲まれていて、車で住宅地を抜けて15分程度ですぐに自然に紛れ込むことができる環境にある。なんと恵まれている!朝早めに起きて朝食をとり、9時頃に公園入り口に到着。高木と青々とした葉に覆われ、8月の終わりというのもあって長袖にフルのレギンスでちょうどよいひんやり感。

 

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Forest Park は私のようにハイキング慣れしていない人でも簡単に歩ける。ルートが数本しかないので迷うことはないし、傾斜も緩め。

 

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犬にもたくさん遭遇。ポートランドの犬にとっては、いつもではないにしろ 散歩=森の中でハイキングなの?だとしたら、なんと恵まれている!(2度目)

 

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ニューヨークにも公園はあるけれど、ハイキングができる公園となると電車なり車なりで1-2時間かけた遠出をしないといけない。ポートランドは車、いやむしろ自転車さえあればすぐに静かな森の中に迷い込める。市街地から近いにも関わらず、街の騒音や匂いは届いてこない。ポートランドの街や人がゆったりとしている一番の理由は、この自然へのアクセスがあるからかもしれない。

 

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どれもポートランドで絶対に行くべき!な場所のリストに入っている定番スポットだと思う。しかし興味深いのは、ポートランドがすごく好きになった私たち夫婦は帰ってきてからも度々ポートランドの話をしているけれど、この3つの場所はまたポートランドに行く機会があったら必ず再訪したいと思っているところ。

うそっぽさが一切なくて、これがポートランドなんだろうな、と思わせてくれるスポット。これがポートランドが掲げる「変」ならば、今すぐにでもまた行きたいし、もっと「変」に出会いたい。ポートランドにはいつまでも変でいて欲しいと願う。

 

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