WAYNE THIEBAUD

 

今一番大好きなアーティスト。大好きなのに、まだ一枚も自分の目で作品を見たことがない。

 

Wayne Thiebaud というアメリカのペインター。1920年アリゾナ生まれ、カリフォルニア在住。

 

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“Salads, Sandwiches, and Desserts”, 1962, Wayne Thiebaud via Artsy

 

1960年代には、Andy Warhol やRoy Lichtenstein をはじめとしたポップ アートのムーブメントの中心にいた人気者達とともに名を馳せた。しかし、実際にはThiebaud 自身には違う考えがあったよう。

 

Best known for his paintings of cakes, pies, pastries, and toys, Wayne Thiebaud hadn’t planned on becoming a visual artist. He apprenticed as a cartoonist at Walt Disney studios and intended to work as a commercial illustrator, but his friend Robert Mallary turned him towards a career in fine art. …Though Thiebaud is most often grouped with the Pop art movement for his subject matter, the artist considers himself “just an old fashioned painter,” and “not a card carrying Pop artist.” He remains best known for his still lifes of confections—sometimes painted from his own memories—which he considers interpretations of “Americanness.” In his works, objects and their shadows are characteristically outlined in multiple colors, creating a visual effect Thiebaud calls akin to vibration. (Excerpt from Artsy)

 

上記はArtsyからの抜粋。簡単に訳すと、

 

ケーキ、パイ、焼き菓子やおもちゃの絵画で知られるWayne Thiebaud は、ビジュアル アーティストになることを目論んではいなかった。彼はWalt Disney Studios でイラスト描きとして見習いで働き、商業イラストレーターで食べていこうとしていたが、友人のRobert Mallary の影響で彼はファイン アートの世界へ進むことになった。(中略)Thiebaud は、画の中で描かれる対象から、ポップ アートのグループに属されることが最も多いが、彼自身は自分のことを、「ただの時代遅れの画家だ」と、そして「自らをポップアーティストと呼ぶこともない。」と位置づけている。彼はお菓子の静物画で最も知られるが、時に彼は自分の思い出の中からそれらを描く。そしてそれは「アメリカらしさ」の解釈であると考えている。彼の作品では、対象物とその影は特徴的に複数の色で縁取りされていて、それは彼曰く振動と似た視覚的効果をもたらしている。

 

確かに、過度なほどに誇張された輪郭は、様々な光が混ざったよう。私には、振動というよりは、微かにゆらめいているように見える。

 

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“Meringues”, 1988, Wayne Thiebaud via Smithsonian American Art Museum Renwick Gallery

 

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“Dessert Tray”, 1992-1994, Wayne Thiebaud via SFMOMA

 

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“Confections”, 1962, Wayne Thiebaud via SFMOMA

 

描かれているのは、ケーキやパフェなどの甘い誘惑。キャンバスの中の世界は、極端にその対象物にフォーカスしており、更にそれらはきらきらとゆらめいている – まるで夢か幻想の中のように。

そう、おそらく、このWayne Thiebaud の画を通してみるこのかわいくて甘いお菓子たちは、まるで子供の頃にそれらを見ていた時の感覚を私に呼び起こさせるのだ。

 

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“Cold Case”, 2011-2013, Wayne Thiebaud via Acquavella Gallery

 

子供の頃、視界に入るだけで全てが止まってしまうほど気持ちを奪われていた、ケーキやパフェなどのデザート。それらの持つ圧倒的なビジュアルと存在感、そして影響力が、彼の画にはある気がする。大人になった今、彼の描くお菓子に強く惹かれるのは、彼が「時に思い出の中から描いた」というように、見る側である私も、幼い頃の記憶と自然とリンクさせているからなのかもしれない。

 

何度も訪れ、美術館もいくつも行ったことのある、ワシントン DC とサンフランシスコに、彼の作品は多く展示されているよう。なぜ今まで気づかなかったのだろう!と悔しい気持ちもあるが、また訪れる理由と楽しみができた。

今すぐには航空券を買って飛ぶことはできないので、夫がRizolli から出版されている、Wayne Thiebaudの作品をほぼ全て収めた360ページにもわたるモノグラムをプレゼントしてくれた。ページをめくるたびに心がときめく。

 

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Thiebaudは96歳で、今もご健在のよう!いつか作品だけでなくご本人にもお目にかかってみたいものだ。

 

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“Display Cakes”, 1963, Wayne Thiebaud via SFMOMA

 

もしお会いできたら、聞きたいことはたくさんあるが、まず一番に出てきてしまいそうな質問はおそらくこれだ。”Do you have a sweet tooth?” (甘党ですか?)

 

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