ファッションやメイクアップに関しては、強いパーソナリティのあるブランドが好きな私。Maison Martin Margiela や Dries van Noten といったアントワープの王道や、Comme des Garcons、Toga や Sacai といった日本発のデザイナーを着たいし、Natasha Denona や Nars の色と質感に特徴のあるメイクアップに目がない。
ところが香りとなると、思いのほか保守的かもしれない。クセのあるものよりも、優しくて柔らかい、空気に溶け込む香りが好き。
フレグランスとキャンドルともに好きなのは、フランスの Diptyque。他のブランドも試してみたいと思うけれど、結局戻ってくる気がする。ほのかに感じる花や自然の甘さが軸になった香りが多いのと、品のある漂い方が特徴的。身に着けるのにも部屋で焚いて楽しむのにも、とても心地が良い。
毎日使うわけではないので、Diptyque のアイテムは私にとって消耗品というよりは酒肴品。そしてシックなデザインはとてもハンサムなので、ついつい目につくところに置いておきたくなっちゃうのは私だけではないはず。目にも鼻にも嬉しい、私の現在の Diptyque コレクションはこんな感じ。
FIGUIER
一番好きなのはこのイチジクの葉や木の香りをベースにした Figuier。私の中で Diptyque といえば、な香り。フレッシュなイチジクの香りが暖かい場所で少し籠ったような感じ。爽やかさと温もりのどちらも持っている、とても特別な香りだと思う。
BAIES
こちらはカシスを基調とした Baies。カシスの甘さとバラの豊かさが調和した香り。フルーツ とバラのブレンドなのに強くなく、いい意味でクセがない。このマイルドさは他にはなかなかない気がする。
ROSES
王道のバラのキャンドル。Diptyque の Roses は、例えばバラ園のような濃厚さがある Jo Malone の Red Roses に比べるとずっと軽くて爽やか。バラの香りが苦手だという私の夫も、これならリビング ルームで焚いてもいい匂いだねと言ってくれる。
PHILOSYKOS
Figuier と同じイチジク系だけれど、こちらはイチジクのフレッシュな葉、濃密な木、そしてミルキーな実のすべてがブレンドされた香り。Philosykos はギリシャ語で「イチジクの木の友達」という意味だとか。今使っているこの一本は夫がプレゼントしてくれたもの。
かつてはソリッド パフュームも持っていたし、100ml の大きなサイズもスタンバイしている。
DO SON
フローラル系の Do Son はチューベローズ、オレンジ ブロッサム、そしてジャスミンのブレンド。これからの季節にぴったりの、澄んだ香り。ずっと Philosykos が好きだったけれど、今年の夏は Do Son の気分。
FIGUIER
最後は、お部屋で Figuier の香りと Diptyque ならではのデザインが楽しめる香り付きオーバル型のアイテム。中心は香りを含むロウで、近くを通るとほのかに香る。周りは陶器で品があるし壊れにくい。私はベッドルームのメイクアップをするスペースの近くに置いているよ。
フレグランスやキャンドルのブランドは数多くある中で、私にとって、新しいものに冒険するよりも戻ってきたくなるブランドである Diptyque。ファッションやメイクアップで遊びたい時も、Diptyque の香りが漂っているとしっくりくるのかな。そうゆう香り、皆さまにもありますか?