THE LITTLE WHIM

コンポストの習慣と、そこから得たもの

今日はゴミの話。その中でも特にやっかいなアイツ、生ゴミ。

私が本格的にコンポストを続けるようになってしばらく経つ。と言っても、住んでいるアパートにはコンポスター(コンポストの設備)がない。自宅でコンポストをしようと思うには自分のめんどうくさがりな性質が邪魔をする。なので最初はできる方法を試しつつオン&オフな感じだった。

どうしよう!どうしたらやる気を出して継続的にコンポストができるかしら!?

私が当初感じていたように思っている方は他にもいるんじゃないかな。ゴミの話なんてつまらないけれど、とても大事なこと。私がニューヨークでどうやってコンポストしているか、コンポストするようになってよかったと思うことなどを書いてみます。これから始めようと思っている方、「そもそもコンポストって何!?」という方も、よかったら読んでみてね。

「コンポスト」とは?

コンポスト (compost) とは、有機物を分解させて、堆肥にすること。本来自然界に存在したものは、構成によって掛かる時間は異なるけれど、ほぼ100%最終的に分解されて還元することができる。

特に多くの人が生活の中で有効的に取り組むことができるのが、食品から成り立つ生ゴミのコンポスト

ニューヨークの場合、埋め立てに送られるゴミの20%以上を食品ゴミが占めているそう。そしてそれは空気中に大量の温室効果ガスを排出している。

参考記事: Why Compost? (GrowNYC)

「ゴミとして堆積し、メンタガスをはじめとした温室効果ガスを発生」と「分解し堆肥として大地に還元」 – この差は大きいよね。私たちが日々出す生ゴミをコンポストするかどうかで、そしてどれだけ多くの人がコンポストするかで、この差はますます大きくなっていく

地域でできるコンポスト

「そうだよね、そうだよね、コンポストするべきだよね。」と思いつつ、やったりやらなかったりだった頃 – その理由は単純に「めんどくさい」だった。先述の通り私の住むアパートにも家の中にもコンポスターがない。共同の庭に勝手に生ゴミを埋めるわけにもいかない。

「たまに」やっていたのは、マンハッタンはユニオンスクエアのファーマーズマーケット(月・水・土の週3回開催)に行く際生ゴミを持っていくこと。持ち込みの生ゴミを回収しコンポストしてくれるのだ。でも電車に乗らないと行けないし、特に暑い時期に生ゴミを持っていくのは億劫だった。

ところが!実は自宅の近くの公園にも、週に1度土曜日に行われる小規模なファーマーズマーケットがあり、そこで生ゴミを回収しコンポストしてくれることを知ったのが大きな転機だった。歩いて10分程度なので、土曜日朝のお散歩がてらの習慣にできる。なんでもっと早く調べなかったんだろう!

2019年12月現在、ニューヨーク市内で市や非営利団体が運営するコンポスト回収スポットは150を超えるそう。

NYC Food Scrap Drop-off Sites
https://www1.nyc.gov/assets/dsny/site/services/food-scraps-and-yard-waste-page/nyc-food-scrap-drop-off-locations

ニューヨークシティ内に住んでいる方なら近くに見つかる可能性が高いし、違うところに住んでいる方も是非ご自身の地域の情報を調べてみて欲しい。実は簡単に参加できるプログラムがあるかもしれません!

更に私の場合は、徒歩5分くらいのところに来年リニュアールオープンする予定のブルックリン市営の図書館でも、生ゴミの回収が始まることを聞いた。この図書館はエネルギー自給にフォーカスして運営され、環境に関するワークショップも定期的に行われるとか。自宅からとても近いので今から楽しみ。図書館のような市民施設でコンポストっていうのは初めて知ったので、それも調べてみる価値ありかもです。

どうやって生ゴミをまとめている?

私の場合は、料理をしている時に近くにコンポスト行きの生ゴミをまとめる容器を置いて、ひたすらそこにポンポン入れていく。そして終わったらその容器をそのまま冷凍庫へ。

以前はガラス容器を使っていた。これで大体1週間分。明らかに私たち夫婦の好きなもの、バナナや柑橘類の皮、アボカドの種子・皮、ニンニクの皮が多い(笑)。私の家の中には植木がたくさんあるので、枯れたり散った葉も一緒に入れている。

最近はシリコン製の Stasher(スタッシャー)を手に入れたので、ハーフガロン(約1.9リットル)のサイズにまとめて入れて、同じく冷凍している。軽いしコンパクトなので、コンポスト回収日である土曜日に、出かけがてらに持って行くのがとても気楽になった。新聞紙で包んだり、紙袋に入れて持ってきている人も多いよ。

地域や団体によって違うと思うのであくまで参考までにだけど、私がお世話になっている GrowNYC では、以下がコンポストとして回収してもらえるもの(2019年12月の情報)。

・野菜・果物
・コーヒーかす・コーヒーフィルター
・米・パン・穀物・シリアル
・卵の殻
・ナッツの殻
・種子
・とうもろこしの芯
・食べ物の染みがついたペーパータオルやナプキン
・細かく刻んだ新聞紙
・加工されていない木材のおがくず
・豆類・粉類・スパイス
・切り花・ドライフラワー
・植木・土
・羽

逆に、回収してもらえないものは以下の通り。

・肉・魚
・チーズ・乳製品
・脂肪・油・油っぽいもの
・ペットフード
・ペットの糞
・猫のトイレの砂
・染色や加工がされた紙
・プレス加工された木材やベニヤ板のおがくず
・プラスティック・金属・ガラス
・感染している植木・葉・土

我が家はヴィーガンなので、私たち夫婦が家で食べる食事から出る生ゴミはほぼ全て回収・コンポストしてもらえる。逆に言えば、(卵の殻を除き)肉や魚、乳製品のような「ヴィーガンではないもの」は、分解において多くのメタンガスを発生するにも関わらず、回収対象外で埋め立てに送られている事実も、忘れないでおきたい。

コンポストするようになってよかったこと
1. 生ゴミを減らす努力をするようになった

生ゴミを日々のゴミとして捨てていた頃に比べて、1週間分のゴミを溜めるようになったことで、自分がいつもどれくらいの生ゴミを出しているのかが見えるようになった。もちろん何を食べたかによって量の変化はあるけれど、だいたいの平均は続けてきた中で把握できている。

特にスタッシャーを使うようになってからは、容量が以前のガラス容器に比べて小さくなったので、気をつけないと入りきらないことに!野菜を大胆に切らず使えるところはとことん使う、葉っぱなども全部食べる、そして腐らせない、という意識をするようになった。

2. 地域について考えるようになった

私たちが今住んでいるブルックリンのアパートを購入して2年経つ。マンハッタンに住んでいた頃より、地域の魅力があるというか、もっと小さい規模で関われるものが多い気がする。

例えばユニオンスクエアのファーマーズマーケットは、マンハッタンの中心に位置しニューヨーク中の人が訪れるし、観光客も多い。一方で、私が家の近くで見つけた小さなファーマーズマーケットに来ているのは、その近辺に住んでいる人が中心だ。そこで食材の買い物をし、そこにコンポストを持ち込んでいる人たちとは、どこか繋がりを感じることができる。数ブロック先にはコミュニティガーデンもあり、私はメンバーではないけれど、そこに集まる人たちは共同でコンポストし堆肥を作っている。

地域に寄り添いながら私たちができることを実践し、ワークショップなどを通して交流し、私たちがより環境のためにできることを増やす・やりやすくすることを一緒に考えることができる。

3. 問題に柔軟に対応できるようになった

コンポストを通して、自分が日々出していたゴミを減らすことができるようになり、すごく嬉しい。でも実は、コンポストをするようになってから、あえて増やした「無駄なもの」がある。

それはコーヒーのペーパーフィルターだ。私は家で朝と夜、コーヒーを淹れる。以前は、ペーパーフィルターは使わずコーヒーメーカーに付いてきた金属製フィルターを使っていた。コーヒーかすはゴミとして出し、フィルターは水で洗って何度でも使うことができる。

でも実は、この金属製のフィルターはめんどうでもある。コーヒーかすは乾かしても全ては取り除けなくて、洗う際にシンクに流れていき、いつもわたわたしてしまう。これが1日2回、めんどうくさがりの私にはちょっとしたストレスだった。

最近は、コーヒーかすとコーヒーフィルターはどちらもコンポストができることを学び、私はペーパーフィルターを使うようになった。ニューヨークのコンポスティング・プロセスでは、ブリーチされていないペーパーフィルターを選べば大丈夫、と私の地域のコンポストをしている GrowNYC の人もアドバイスしてくれた。なので私は、コーヒーかすとコーヒーフィルターは、生ゴミとは別にまとめてコンポストに出している。

無駄なものを増やしたくないけれど、自分のやりやすさとその他の要素を含めて考えた上で、コンポストできるのであれば、と出した結論。賛成しない人もいると思うけれど、問題点に対して自分なりの打開策を出せるようになったのは、コンポストを通して以前より広い視野を持ったからだと思う。

最後に

これが私が習慣としてやっているコンポストと、そこから得られたこと。

超がつくほどめんどうくさがりな私でもコンポストが続けられる環境が整っているニューヨークには感謝している。

この記事を読んでもし興味・やる気が出て、でもコンポストがしやすい準備が地域で整っていないという方は、是非しかるべきところに訴えかけてみて。コンポストは環境にいいだけでなく、地域自治体にとっても、初期投資はあるとはいえ煩雑なゴミを処理するより全体的なコストが抑えられる可能性だってあるし、堆肥は地域の農業やグリーン化に活用できる。

私は実は、アパートのゴミ回収所や共同の庭でコンポストができないかを相談している。しかし建物内で修理が必要な箇所に予算を充てなくてはいけない、そしてねずみや衛生面の問題で反対する住民もいると言われてしまう。とはいえ賛同してくれている人もいるので、引き続き機会があったらリクエストしていくつもり。

そしていくら調べても地域や住宅でサポートがない場合は、庭や自宅でのセルフ・コンポストも検討してみてください。インターネットではいろんな情報やチュートリアルがあふれているよ。

トップへ戻る