我が家は食器棚の中も「中古品」がいっぱい

この1年くらいで私が新品で購入したものは、かなり限られている。化粧品や生活の中の消耗品など、ものの性質によっては中古で選ぶのが難しい場合も多いけれど、それ以外はほぼ、second-hand first(まずは中古)の考えで探すようにしている。

理由は2つ。

1つ目は、環境問題から。地球上の限られた資源を使って日々作られ世に送り出される「新品」の数々。一方で、まだ使えそうなのに捨てられていってしまうものの多さが気になる。「ゴミになるの・・・(涙)」

その繰り返しを見ていると、捨てられちゃう前に私のところにおいでよ、という気持ちになる。

2つ目は、ものが生きる時間との向き合い方について考えたいから。

自分が日々老いていくのと同様に、ものも着実に歳をとる。人間の寿命は伸びているのに、もののライフサイクルは短くなっていて、どんどん捨てられていく。

人間が作り出したもの、寿命を決めるのも人間だとしたら、捨てられちゃう前に私のところにおいでよ、という気持ちになる。

身の回りのもので、second-hand first で私の手元にきたものの内の多くは、洋服と食器類

ファッションに関しては特に、#oootd (old outfit of the day) のハッシュタグを通して、ヴィンテージや古着、お下がりやトレードしたもの、そして長年愛用している思い出の詰まったものなど、「古い」もので楽しむファッションをインスタグラムでもほそぼそと公開している。

今回は、もう一つの second-hand first である、食器類を取り上げる。貧乏くさい!って思われそうんだけど、私にとって中古の食器はすごく理にかなっているんだよね。

ニューヨークのヴィンテージのお店、スリフトストア(リサイクルショップ)、ジャンクストア、あとはチャリティショップ(慈善団体が運営するリサイクルショップ)などに行くと、家具や食器、インテリア小物なども多く置いてある。そういうコーナーを見ているといつも思うのが、

世の中にはどんだけ食器があるんじゃ!

ということ。食器の多くは壊れ物とはいえ、割れたり欠けたりさえしなければ、かなり長い間使えるもの。10年20年選手だっていっぱいいるはず。

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更に、先ほども出たキーワード「貧乏くさい」。そう、実は私は結構貧乏くさいんです。正確には、「貧乏性」と言った方が正しいのかな。

作家さんの作品の一点ものの食器を、日本でもニューヨークでも見に行ったり買っていたことはある。量産とはいえ私にとってはちょっと高価なものを選んでいた頃も。でも、どうしてもおそれ多くて結局持っているだけで使えない。「割れたらどうしよう!」とビクビクしてしまう。我が家は食洗機をあまり使わず、お皿洗いは夫の担当なんだけれど、割られでもしようものなら3日はイヤミを言い続けてしまう。大人なのに、余裕がないんです・・・。

貧乏性ゆえに使わないもの、持っていても仕方ない。

一方、中古であれば、もちろん大事にするべきであることには変わりはないけれど、気持ち的に幾分リラックスして使うことができる。(ブルックリンの作家さんには、アトリエでサンプルセールやっていたりして、キズモノを値引きして提供してくれることも。その場合は、予算的に助かる上に、使用に支障はない範囲ですでに若干の歪みや色ムラがあり緊張感が抑えられるので買うこともある。)

だらだらしてしまったけれど、要は、

貧乏性で新品はしまっておいてしまう上に、そもそもこの世の中にはすでに食器が溢れている。

これが、私が中古で食器を買う背景。

我が家は夫と私の2人暮らしなので、日常使いする食器は大体2ピースずつ。誰かが来た時用にもう少し数が多いセットもあるけれど、最近はそれも不要と思うように。揃いじゃなくてもいいよねって感じ。その中でも特に、北欧ヴィンテージのものは、インスタのストーリーズで登場すると質問やコメントを頂くことが多い。

ここ数年で集まったもの、北欧系で絞ると例えばこんな感じ。

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ヴィンテージ アラビア(Arabia)のデザートプレート(上)と、小さめなシリアルボウル(下)。

HIV患者やホームレス支援のチャリティショップ Housing Works のパークスロープ店で購入したのを覚えている。

今ネットで調べたら Anemone っていうシリーズなのかな?素朴な感じがお気に入りで、朝食のトーストやオートミールによく使っている。

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こちらもヴィンテージ アラビアの、小さめなシリアルボウル。

メトロポリタン美術館に向かう途中、アッパーイーストサイドにある小さなスリフトストアで偶然見つけた。でもそのお店、場所の記憶が曖昧なんだけど、なくなっちゃった気がする。

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Windflower というシリーズで、爽やかなレモンイエローがお気に入り。

実はディナープレートも一緒に見つけて買ったんだけど、2年前、引っ越し業者が割ってしまった・・。悲しかったなぁ。いつか金継ぎ習いたいなぁ。

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続いてもヴィンテージ アラビアで、カップ&ソーサーのセット。

これは夫の実家の近くにある、猫の保護団体がやっているチャリティシップで買ったもの。すごくユニークでときめく上に、売り上げは野良猫の保護活動に使われるので嬉しい。

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Emilia というシリーズらしい。

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最後はロイヤルコペンハーゲン(Royal Copenhagen)のデザートプレート2枚。それぞれ違うもので、違う場所で買った。確か グリーンポイントの The Thing と、ウィリアムズバーグの Mother of Junk だったかな。どちらも埃っぽいガラクタ屋さんって感じのお店(私は好き)。

特別北欧ブランドが好き、なわけではないんだけど、ヴィンテージとなると懐かしさがあってダサカワな感じのアラビアは特に、見つけると気になっちゃう。とはいえ詳しいわけではないので、状態と合わせて一応裏側を見て確認をしてから、購入を決めるよ。ちなみに正確な価格は覚えていないけれど、一点当たり$10していないものばかり。

中古の食器は、特に人気のある北欧系はネットでも売買されているよね。でも輸送中のダメージが気になったり、状態を確認したかったりする方も多いと思う。私はお店での偶然の出会いを大事にしたい。


すでにこの世にあるものには、魅力的な上に日常使いしてもっともっと長い間愛することができるものがたくさん溢れている。ブランドものでなくても素敵なものはたくさんあるし、手作りのものに出会うのも楽しい。

最後に、ニューヨーク(ブルックリン中心)で食器をはじめとしたホームグッズの中古品が買えるオススメのお店をいくつか挙げておくね。希少品や高価なものを扱っているお店ではなく、掘り出し物探しができる感じのところ。お住まいの方や、ニューヨークを訪ねる予定がある方はぜひ。

Abigail Bell Vintage(予約制: ブルックリンのブシュウィック)
Dobbin St. Co-op(ブルックリンに数店舗あり)
Dusty Rose Vintage(ブルックリンのグリーンポイント)
Gotham Thrift NYC(クイーンズのリッジウッド)
Housing Works(ニューヨークに数店舗あり)
Mother of Junk(ブルックリンのウィリアムズバーグ)
The Thing(ブルックリンのグリーンポイント)

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