毎日のように使うスキンケア、ヘアケア、ボディケア、そしてメイクアップ。人によって異なると思うけれど、使うプロダクトの種類や数は、ビューティ好きであればあるほど結構多いよね。
私は日常の中で実現できるサステナビリティを強く意識するようになってからというもの、大好きなビューティは生活の中で大きな部分を占めるからこそ、選び方や使い方において少しでも自然環境やエシックを意識した選択をするようになってきた。
今日は、私が自分にできる範囲でポイントになっているエコにビューティを楽しむコツを紹介します。これを読んでくれている方にとって、今後の参考になったり取り入れるヒントになったらいいな。
1. 自然環境に優しいパッケージを選ぶ
コスメを買う際、パッケージって重要な要素になるよね。私は以前は、ブランドのアイデンティティが感じられたり、機能性が高かったり、あとは単純に「かっこいい!」「おしゃれ!」と思うものに惹かれる傾向があった。
しかし最近はそれより、いかに自然環境に配慮された素材やデザインになっているかを気にかけるように。
Vogue UK の記事によると、美容業界が排出するゴミの70%はパッケージからだそう。
参考記事: Waste Not: The Future Of Sustainability In The Beauty Industry (Vogue UK)
コスメのパッケージにはプラスチックが多く使われている。使い切った後にリサイクルをしっかりする人もいる中で、ちゃんと洗浄や分別をせず一般ゴミと一緒に出してしまう人も多いのが現状。しっかり処理されなかったプラスチックは埋め立てにいくか海に流れつき、分解されず何百年(!)も残ってしまうと言われている。そしてこれが積もり積もっているのが深刻な現状。特に海洋プラスチックは海の生き物を傷つける上に、生態系に大きな影響を与え、それは人体にも還ってくる。
少しでも自然に優しいパッケージのコスメを選ぶ上でポイントとなるのは以下の4つ。
- リサイクル可能の素材(紙やガラス)からできている
- リサイクルされた素材(海洋プラスチックから再生されたプラスチックなど)からできている
- ミニマルなパッケージデザインである
- リフィル可能である
1. Aether Beauty, Rose Quartz Crystal Gemstone Palette | 2. Antonym, Baked Blush | 3. Ilia Beauty, True Skin Serum Foundation | 4. Kjaer Weis, Organic Cream Blush | 5. Ren Clean Skincare, Atlantic Kelp & Magnesium Ocean Plastic Body Wash | 6. Package Free Shop
1 のアイシャドウパレットは紙やゴムバンドなどのパッケージ全体がリサイクル可能な素材でできている。2 のチークブラッシュは自然に簡単に還元するバンブー素材のパッケージ。
Aether Beauty について詳しくはこちら: ハイパフォーマンスなナチュラルコスメ
3 のファンデーションはプラスチックではなくガラスボトルなので洗って簡単にリサイクルができる。自宅で再利用も可能。
Ilia Beauty について詳しくはこちら: COOKIEHEAD が選ぶ日本未発売 ビューティ ブランド VOL. 5: ILIA BEAUTY
4 のクリームチークはリフィルが購入できて、詰め替えることでケースを半永久的に利用可能。
Kjaer Weis について詳しくはこちら: クリームで仕上げるチークに夢中!
5 は海洋プラスチックを利用し、100%再利用素材で作られたボトルのボディウォッシュ。透明ではなく少しグレーがかっているのは海洋プラスチックの特徴だそう。Ren Clean Skincare は2021年までの全てのプロダクトをゼロウェイストにすると宣言している。
Ren Clean Skincare について詳しくはこちら: COOKIEHEAD が選ぶ日本未発売 ビューティ ブランド VOL. 6: REN CLEAN SKINCARE
6 はブルックリンにあるパッケージを最小限に抑えたグッズを扱うお店で、コスメだけでなく生活用品、ペット用品など様々なアイテムが揃う。私は石鹸やコットン(次の項目で登場)など、取り入れやすいものからこのお店を利用し始めたよ。
Package Free Shop
https://packagefreeshop.com/
コスメはパッケージの作りが複雑だったり、使用された成分によってはリサイクルが不可になってしまうものもある。お住いの自治体ごとの詳しい情報を得るには、TerraCycle (テラサイクル)というサイトがオススメ。
2. 使い捨てのものを控える
頻繁に使用する人が多い、コットン、メイク落としシート、シートマスク。私はどれももう使いません。
特にメイク落としシートやシートマスクはすごく厄介!紙のように見えるシートは実は不織布というものが使われている場合がほとんどで、耐久性や保水性を高めるために細かいプラスチックや化学物質が含まれており、リサイクルができない。
参考記事: 紙リサイクルの基礎知識(古紙再生促進センター)
そしてシートマスクは個別パッケージに入っているものが多く、更に中に透明のフィルムみたいなのも入っていたりして、一回使い切りのアイテムにしてはゴミがすごく多い。
自分が一ヶ月に使う一回使い切りアイテムとそれらが入っているパッケージを積み上げてみたら、どんな量になる?想像したら、これらを使っていたことがものすごくバカバカしく感じたよ。
1. Package Free Shop, Organic Cotton Facial Rounds | 2. トリロジー, クレンジングバーム | 3. Tata Harper, Resurfacing Mask
拭き取りトナーなどに使うコットンは、1 の洗って何度も利用可能なものに。使い心地は使い捨てのコットンとそこまで変わらないし、使えば使うほど柔らかくなってきた。Package Free Shop のこちらは20枚あるので、使ったものをまとめて週末に1回洗うだけなので簡単ですぐに慣れたよ。
メイク落としシートについては、私はもともと旅行の時くらいしか利用しなかったので切り替えは大変ではなかった。クレンジングは断然バーム派で、リサイクル可能なジャーに入った 2 のトリロジーのものがお気に入り。
シートマスクはたまにの楽しみだったけれど、実際効果があるのかは疑問だったのでゴミの多さを考えたら簡単にやめられた。3 の洗い流すマスクは厳選された自然由来原料で肌が元気になるのを実感するし、ガラスのジャーは使い切ったあと自分で DIY するマスクを入れるのに再利用しているよ。
3. 持っているものを見直す
誰にでもすぐに実行できるのがこれ – 自分が持っているものを最大限に活用して、衝動買いや無駄買いを抑えること。行動を起こす必要はない、単純に意識の問題。
新しいコスメは毎月、むしろ毎週のように発売されていて、インスタグラムやユーチューブには新発売情報やスウォッチが溢れている。私は特にメイクアップが大好きでイメージやビデオを見るだけで楽しいし、そしてもちろんそれは購買欲にもつながる。
でも実際、「それ、本当にいる?」「それ、似たようなの持ってない?」という核心的な疑問は無視してはいけないな、と最近は衝動に駆られないようにしている。今まで、本当に買い過ぎだったよなぁ、と。
私は自分のメイクアップ収納をオープンにして、できるだけ全てのものが視界に入る・手が届くようにしている。
これによって自分が何をどれだけ持っているか一目瞭然だし、埋もれてしまって使わずに月日が経ってしまうようなこともない。使用頻度が低いものも把握できるので、使わないものは早めに譲るようにしている。
メイクアップ収納について詳しくはこちら: クルエルティフリー メイクアップ – 収納編
あとは、欲しいと思ったものもすぐには買いに行ったりオーダーしないようになった。最低でも1週間は保留にすることで「欲しい!」と思った気持ちは薄れていることが多いし、それは結局必要ないということの表れ。しばらく待ってもやはり欲しいと思うものだけ買うことにしている。アメリカでは “no buy”(ノー バイ: 購入しない)や “low buy”(ロー バイ: 購入を控える)などと呼ばれ、このコンセプトは広まってきているよ。
ローバイについて詳しくはこちら: アメリカのビューティ界で今流行っていること
更には、クリーン ビューティを選ぶことが増えたことも購買を控えるのにつながった。オーガニックコスメやナチュラルコスメは強い保存料を含まない場合が多いため、消費期限が短い。同時進行のものがたくさんあると使い切れないので、買い過ぎないようになったよ。
サステナビリティ新参者ながら、強く思うようになったこと – ビューティは必要不可欠以上のジャンルであり、つまりは自分のエゴのためのもの。それが自然環境に与えている悪影響はしっかり把握するべきだし、最小限に抑える努力をするべき。
罪を減らしてこそ、好きなものをより楽しめるんじゃないかな。
特に日本より海外の方がこの分野の関連情報が多いと思う。eco friendly(エコフレンドリー)、sustainable(サステナブル)、ethical(エシカル)、zero waste(ゼロ・ウェイスト)といったキーワードがたくさんあるので、ぜひ注目してみて。
THE LITTLE WHIM は化粧品における動物実験に反対しています。取り上げる化粧品は2018年9月以降、クルエルティフリー(cruelty free: 動物実験をしていない)に限定しています。